宇治橋

悠久の歴史と宇治川を渡る美しい架け橋

宇治橋（うじばし）は、京都府宇治市にある宇治川に架かる歴史的な橋で、日本三古橋の一つに数えられます。平安時代から数度の架け替えを経て現代に至り、歴史文学や『源氏物語』にもその名が登場します。

この記事では、宇治橋の歴史的な背景と見どころ、アクセス情報などをわかりやすく紹介します。

宇治橋の創建は646年（大化2年）とされ、僧・道登によって架けられたと伝わっています。『源氏物語』『伊勢物語』などの古典文学にも登場し、古来より宇治と京を結ぶ重要な交通・文化の拠点でした。

幾度も洪水や戦乱により破損・再建を繰り返し、現在の橋は1996年に完成した鉄筋コンクリート製で、伝統的な木橋の意匠が施されています。

宇治橋の上からは、宇治川の流れと対岸の平等院や山並みを一望できます。春の桜並木や秋の紅葉は特に美しく、多くの観光客が訪れる写真スポットです。

宇治橋の欄干に取り付けられた金属製の擬宝珠（ぎぼし）は、江戸時代に鋳造された歴史的なもので、現在も一部にその姿を残しています。擬宝珠の一つには「文久2年（1862年）」の刻銘があり、宇治橋の長い歴史を感じさせてくれます。

宇治橋は春には桜、秋には紅葉、冬には静けさと雪景色の中にたたずみ、季節ごとの宇治川の美しさと調和する存在です。橋の両側に設けられた遊歩道も整備されており、のんびりと散策が楽しめます。