喜撰橋

朱のアーチが塔の島へ誘う,宇治公園回遊の起点

平等院側(左岸)から中の島・塔の島へ渡る朱塗りの歩道橋。宇治川の清流と十三重石塔の景観が一枚に収まり,宇治公園の回遊ルートをつなぐハイライトである。橋そのものは無料で通行でき,周辺は四季の散策や写真撮影に人気が高い。

歴史・背景

明治末の十三重石塔再建と護岸整備に続き,公園化の一環として橋が架けられ,塔の島は“イベント広場”として賑わう場になった。橋名は,宇治ゆかりの歌人・喜撰法師にちなむとされる。近代以降の河川改修により橋の取り付きや長さも見直され,現在の姿に至っている。

主な見どころ

朱塗りの欄干と十三重石塔の構図

橋上から望む塔の島中央の十三重石塔は宇治の象徴。石塔は鎌倉後期,西大寺の僧・叡尊が魚の霊を供養するために造立したと伝わり,現在も公園景観の核となっている。

鵜飼と船着き場の気配

夏の宇治川鵜飼の舞台の一つが橋近く。川べりには鵜船の船着き場があり,夕刻の川景色は情緒たっぷりである。

宇治公園を一周する回遊動線

宇治川の川岸と中の島は,喜撰橋・橘橋・朝霧橋・中島橋で結ばれ,気軽に一周散策ができる。季節行事(桜まつり・観月茶会)もこの一帯が会場となる。

小ネタ:塗り替えで映える“朱”

2020年春に塗り替えが完了。晴天時は朱と緑・水面のコントラストがいっそう映える。

拝観情報・アクセス

項目内容
参拝時間自由散策。増水・工事時は安全のため一部規制の場合あり。
料金無料
所要時間目安橋と周辺散策で約15〜30分。
住所〒611-0021 京都府宇治市宇治塔川
アクセス京阪「宇治」駅から徒歩約10分/JR「宇治」駅から徒歩約10分(宇治公園・塔の島方面)。
駐車場周辺に有料コインパーキングあり(宇治橋東詰など)。
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