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宇治川右岸,宇治神社・宇治上神社・源氏物語ミュージアムを結ぶ石畳の散策路
宇治橋東詰から山裾へと続く“緑の小径”。宇治川右岸(東側)の斜面に沿って延び,宇治神社—宇治上神社—宇治市源氏物語ミュージアムをつなぐ回遊路として親しまれている。道名は『源氏物語』宇治十帖のひとつ「早蕨(さわらび)」にちなむ。駅からのアクセスも良く,四季の木陰と文学の余韻を味わえる。
歴史・背景
「さわらびの道」は,宇治の物語景観を体感できる散策路として整備された。宇治橋東詰から上流へ進み,登り坂の先に宇治神社と宇治上神社が現れ,さらに進むと宇治市源氏物語ミュージアムに至る。道名の由来である宇治十帖「早蕨」は,若草の芽生えを象徴に登場人物の心の機微を描く巻で,沿道にはその古蹟や文学碑が点在する。
主な見どころ
石畳とモミジのトンネル
ゆるやかな上りの石畳沿いにモミジや常緑樹が茂り,新緑から紅葉まで季節の表情が豊か。平坦で歩きやすく,写真散策にも向く。
宇治神社・宇治上神社へ続く参道風情
道中で宇治神社の朱の鳥居が現れ,さらに進むと世界遺産・宇治上神社の境内へ。神社建築と森の対比が静かな趣をつくる。
宇治十帖の古跡「早蕨之古蹟」
宇治橋東詰から上流へ約300m,登り坂の「さわらびの道」を約200m上がった宇治神社横に,小さな石碑が建つ。物語の舞台を示す目印として,散策の良い寄り道になる。
与謝野晶子の歌碑と万葉歌碑
与謝野晶子の「源氏物語礼讃(宇治十帖)」を刻んだ歌碑や,万葉集の歌碑が沿道に点在。文学の街・宇治らしいアクセントである。
大吉山(仏徳山)展望台への登山口
「さわらびの道」から分岐する山道を10〜15分登れば,大吉山展望台。宇治川と平等院の屋根を望む人気の眺望スポットだ。
拝観情報・アクセス
項目 | 内容 |
---|---|
見学(通行) | 自由散策(遊歩道)。増水・工事時は安全のため一部規制の場合あり。 |
料金 | 無料。 |
所要時間目安 | 宇治橋東詰〜宇治上神社〜ミュージアムの往来で約20〜40分(寄り道で前後)。 |
住所・問い合わせ | 京都府宇治市宇治 |
アクセス | 京阪「宇治」駅から徒歩約8〜10分/JR「宇治」駅から徒歩約15分で道の入口へ。 |
駐車場 | 専用なし。周辺の有料駐車場を利用。 |
関連書籍・観光サービス
- 『源氏物語』入門(宇治十帖のあらすじ・人物関係を図解)。
- 宇治の歴史散歩ガイド(宇治神社・宇治上神社・ミュージアムと合わせた回遊に)。
- 撮影ガイド(石畳と樹影を活かした構図・露出の基本)。